均質には幅があり、幅の中には微差の世界がある。 合理的な建築とはどこまでも反復と機能性だけをおって、活動や家具から離れていくことなのだろうか。経済や法規で決まる外形と内形。機能ごとの内装が施された多くの建物。 合理的な建築がいつからか持つようになった「均質」という代名詞。 均質の中にある微差の世界を考えることで多様な環境を内包したオフィスを提案する。 一見単調に見えるワンルーム。使いだすと生まれてくるような空間というのが「豊かな均質」である。最初は同じに見えていた部屋や部屋同士の関係が家具を置いただけで見えてきたりする。建築がインテリアデザインや活動とつながることでより良い環境ができる状態を創造した。それを含めて合理的と呼ぶことができるような建築を、住宅と同じくらい過ごす時間が長く、都市部に限らず多く存在するオフィスビルで目指した。


diploma 2010

藤井 玄徳

"豊かな均質 ―ワンルームオフィスにおける多様な内部空間のありかたについて―"
日本大学理工学部建築学科2009年度 卒業設計審査会 10選

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